ふざけていた

俺はずっとふざけていた。朝から晩まで、冗談を言い続け、面白くもないのに笑い、友達の頭を叩き、女の子のお尻を触り、それが楽しい冗談だと思っていた。

時に賑やかな歌を歌い、賢そうなものの言い方をして人を煙に巻き、土足で人の心に踏み込んでは、ちょっとした軽口で場を和ごましているつもりだった。

 

俺は社会からつまみ出されて当然だと、考えることがある。俺は卑劣なやつだった。だけど誰になんて言って謝ればいい。

俺は俺より酷い奴も知っているし、俺よりも素晴らしく天使みたいな奴も知っている。

 

誰かが何かをいい、誰かが傷つき、誰かが責任を追及され、誰かが深く謝罪し、誰かがそれ見てなぜこうなったか考えて、消去のボタンを押す。

そう悪かったのは俺だ。俺だ。俺はただふざけていて、その方が楽しい気がして、俺が楽しければみんなが楽しめるような、そんな風に思っていたんだ。

 

だけどそれがみんなに移ってしまって、広まってしまって、ルールのわからない人たちが真似をしたり、ひどく間違った方向に進んでしまったんだ。

俺はセイウチだった。卵男だった。なあ、そうだろう。ごめんよ