腹を割って話そう

文学賞に落ちた。正直なところショックだ。半年かかってコツコツ積み上げた作品が評価されなかったのは、とても精神的にこたえる。しかし、文学とはむしろそういうものだという気がする。落ちてこその小説だから、いいんじゃないか、と自分を慰めてもいる。

 何のために書いているのか、それはお金がほしいからだともいえるし、名誉がほしいからだともいえる。子供になにか伝えたいものがあるし、親父は変わった奴だったって、でも頑張ってたって思ってほしい。いろんな意味を込めて長々と書いているわけだけど、文学賞はほど遠いのか、とにかく完成させるほかない。

一番怖いのは独りよがりになることだ。俺はとにかく周りがみえないので、嫁に相談しながら書いてきたけど、それでも自己満足の域を出ないつまらないものを書いてしまったのかもしれないという思いはある。

後はモチベーションの維持だね。書き続けることはたやすいことだけど、先のない話を書き続けても・・・・・・。

やっぱりそこで原点に戻るのよね。書く理由。小説を書く理由ってなんだ。そもそも俺は何を伝えたがってる。難しいことじゃないじゃないか。