落語者

昨日は絵を描きながら、落語を聞いていた。面白い落語だった。歌丸志らく春風亭一之輔柳家さん喬など。

僕の好きな人は落語を愛する人が多い。落語には義理人情があって、でも古き良き日本がある。アメリカに毒されてない日本がある。合理的でない、経済至上主義でないゆっくりとした日本がある。

落語の主人公は智慧者も出てくるが、圧倒的に多いのは粗忽者だ。おかしな人、おかしなこと、が圧倒的に多い。

でもみんな軽々とそれらのおかしな人、道からはみ出た人を許すのだ。

大らかな時代というのか、そういう時代だったからこそ死者や病人が多かったのかもしれないが、今時は金がないから女郎屋に売られる子供なんていないだろうし、それこそ皆ちゃんと教育を受けて立派な人になれるチャンスはあるわけだけれど、だからといって出世や競争に勝つことだけが人生ならばさみしいというものだ。

落語に出てくる長屋のみんなは皆、アホで貧乏だけど、賢しい知恵など微塵もないけど、やはり愛すべき人たちばかりだと、思う。

 

心が疲れた時には、息抜きにはちょうどいい。