初秋

今週のお題「読書の秋」

俺は目が不自由になるまでは、かなりの読書家だった。たくさんの本を読んだ。インターネットの記事ではない。もっと魂の入った本を読んでいたのだ。人間の心を扱った作品を読んでいたのだ。

お金、合理化、マネジメント、そういった経済の本は一冊も読んだことがないし、これからも読むつもりはない。俺は不合理な存在で、太陽がまぶしかったから、坂道ダッシュをするような人間だ。

読書はいつでも最高だが、秋に読みたいのはロバート・B・パーカーの「初秋」一択だろう。スーザン、ホーク、ポール・ジャコミンそしてスペンサー。メイン州のログハウスを建てている様子が目に浮かぶ

「半分正解だ。料理は女の子もやる。男の子もやる」「なぜ彼らが伝統的なルールに縛られるかわかるか、自分で正解を見いだせないからだ、十分な知識がない、だから皆が正解だといっている方に自分も所属する」

スペンサーはポール・ジャコミンも教育したが、俺も大きな影響を受けた。俺が人と調和できないのは、生まれつきの性格もあるけれど、スペンサー流の独立精神の賜物でもある。

秋にできるんだ。ログハウスが。そしてポールがバレエダンサーの学校に入る。「両親はクソで君は早く大人になる以外、選択肢がない」俺は子供に十分な教育を与えられてあげれなかったような気がする。

スペンサーは昼間ラジオで野球中継を聞き、夜は読書をする。そうスペンサーも秋には読書を楽しんでいた。