わがままを言う

気に入っていた革ジャンが破れて、みすぼらしくなってきたので新しいのを買った。新しいのといっても古着屋で安く買ったので、新しくもないし、良いものでもない。

しかも買ってみたものの、気に入らない。気にいらないからといって、返品できるものでもないし、また売りつけにいこうかと思ったりしている。

なにが気に入らないって、これは革ジャンではなく、革製のコートだ。トガっているイメージがまるでない。金持ちのおっさんが着るヤツの安いバージョンだ。俺はこんなブルジョア趣味の服は着たくない。

そういえば俺は同じ失敗をしている。思い出した。ユニクロでダウンを買ったんだけど、暖かいんだけど、俺のいかれた非常識なイメージに合わない。だからライダースみたいな革ジャンが欲しかったんだけど、古着屋になくて、安いのは、だから、それっぽいのを800円で買った。気に入っていた。俺のイメージに近い感じだった。

だけど・・・・・・ちょっと待て。俺は自分のイメージに対して最近懐疑的ではある。昔のようにわがままに振る舞ったりしない。俺はらもさんを尊敬しあこがれている。だけど、いろいろと支障を来しているところもある。入れ墨はしてない。ピアスもしてない。マリファナもやってない。

私服ぐらい、トンガってもいいじゃないかと思うんだが、それももう歳なのだろうか。おれはいったいどこへ行く?なにを目指す。美しい生き方がしたいものだ。自由な生き方がしたいものだ。愛のある生き方がしたいものだ。

暖かいからといってこのコートを着続けるべきか。自分らしさの檻の中でもがいているんなら、僕だってそうなんだろう