走るしかない
しばらく体の調子が悪く、頭痛がするし、めまいもする、舌の先がしびれて、なんだかおかしいことになっていて、俺はまた脳がやられたんじゃないかと思って、脳梗塞にでもなったら大変だから、休みの運動を控えて、家でじっとしていたんだ。
その間に俺の体は少しづつ老いていって、少し運動しただけで、息が上がり、スピードも出ず足がガクガクになる始末だ。
二週間休んだだけなんだ。それなのにもう俺は10歳も年をとったような体になってしまった。
世の中の男性は壮年になるとやたら体を鍛えたがる。それは老いとの戦いそのものだ。
自分がまだ現役で戦えることを証明したいのだ。女子はもっと老いと戦っているだろう。エステや美容にお金をかけて、若さを保とうとしている。
俺は老いと病気のダブルパンチで、できることが徐々に減ってきている。そう、生きているうちにやらな得ればならないことが、たくさんある。もう俺は走り続けるしかないんだ。