アルベルト

アルベルト・コンタドールがこのブエルタエスパーニャで引退する。本当は去年末で引退する予定だったらしいが、調子が往年のレベルまで戻ったと思って、引退を撤回し、今年のツールに挑戦したらしい。中野さんが解説で言ってた。

昨日5ステージを見たんだけれど、フルームとの真っ向勝負力対決は、見ていてワクワクするあの、最高に面白いサイクルロードレースが帰ってきたことを思い出させるものだった。ブエルタは熱いレースになりがちだが、本気のコンタドールは最高だ。

アンディ・シュレクとの激闘時はアンチコンタドールだったが、実直な性格が気難しい雰囲気を生むのだろうか。王者のオーラが僕を気後れさせる。元々何でアンチコンタドールになったか思い出した。バキューンポーズが気に入らなかったのだ。俺は拳銃やライフル、ショットガンなどが嫌いで、あんな野蛮なポーズをする男は好きになれなかったのだ。

今は好きだ。コンタドール、頑張ってほしい。と書いても、もう数レースで引退してしまうのね。自分の力が衰えて引退するというのは、とてもつらいことだ。

特にその仕事のことを真剣に考えている場合には。イチローもカズもなかなか決断をしない。それはそれでいい。王者はいつか王者じゃなくなり、若者にイスを譲ることになる。僕たちは子供たちが育つ間、防衛戦を戦い続けるしかない、そして時代が終わり人知れず、もしくは華々しくちっていくのだ。