また聞きの話
Spotifyでカバーのプレイリストを聞いていた。聞き覚えのある曲がかかって、でも曲名がわからなかったので、表示を見た。
「smell like teen spirits」だった。はて?曲名を見てもピンとこない。誰の曲だったか。知ってる曲だけど。検索した。赤ん坊が水の中にいるジャケットが出てきた。ああ、ニルバーナ!と俺は得心がいった。カート・コバーン…
俺はグランジもハード・ロックもあんまり通ってきてないから、曲名でもピンとこなかったわけね。
町山智浩さんの話によると(ここからはまた聞き)カート・コバーンが友達の女の子に言われたそうだ。あなたって「teen spirits」のようなにおいがするねって。カートはそれをそのまま受け取って10代の魂がこもった人間だと褒められたと思ったそうだ。
だけど「teen spirits」はアメリカで有名な制汗剤で、女の子はその制汗剤の匂いのことを言ったと思われるのだが、カート・コバーンはその制汗剤のことを知らなくて、男子だからね、それで勘違いしたってことだ。
真相はわからないが、カート・コバーンは神格化されたギターヒーローのひとりになってしまった。俺の好みからいえば、アメリカの匂いのするギター弾きなので、あんまり聞いてこなかったのかな。
でもいいタイトルだね「smell like teen spirits」って。俺はもう10代の魂の匂いなんて無くしてしまった。それこそ「come as you are」ではいられない。落ちた修羅みたいに。