ロックという生き方

ロックンロールは音楽の一ジャンルである。と同時に生き方自己表現の一つの形態でもあります。

チャック・ベリーエルヴィス・プレスリーエディ・コクランなどから始まった音楽はそのまま反体制、反権力の象徴、若者の反抗のシンボルミュージックとして根付きます。それは時代背景としてロックが勃興した60年代から70年代にかけて、資本主義対社会主義の冷戦があり、ベトナム戦争があり、それにに対する反戦運動、愛と平和を求める若者たちの音楽だったからです。

今となっては、所詮はみな金儲けのための愛と平和であり、権力闘争の一部だったことがはっきりするのですが、でも当時の若者は真剣に愛と平和をロックンロールという音楽に想いを寄せて、聞いていたのだと思います。

もし自分が当時の若者ならば、ギッチギチに理論武装して集会にでて、デモに参加したのでしょう。

反権力というのも甘いささやきです。媚びずに生きて行くというのは、とても魅力的です。しかし得られるものや、愛情、人情という部分では難しいことがあるのじゃないでしょうか。

人間味というのは一体どういうことか。ロックンロールは音楽だったんです。女の子とデートする。一緒に楽しむそんな音楽だったのです。時代が変わってラップ、ヒップホップがそれに変わりました。

ロックが死んだんなら、そりゃロックの勝手だろう、とヒロトは歌います。誰だって、お金がないなら働かなきゃダメだし、働くにはロックンロールはさほど、協力的ではないような気がします。

全ては甘いささやきなのかもしれませんが、何かしら美しい単純さを感じるのです。