金の亡者

今月10日に初めての投資信託引き落とし日だった。それは間違いなく引き落とされていて、普通預金は一万円減っていた。だけど14日今朝になっても投資信託の口座は0円だったのでおい、ちょっと待て銀行さんよ。こいつはなにかい。新手の詐欺か何かなのか。俺は近所の支店まで行って半日がかりで手続きをしたのだ。しかも俺から進んで申し込みにいったのだ。そんな詐欺があるだろうか。

朝銀行に電話したのさ。口座の確認をしないまま。ほんで電話しながら携帯いじって、信託の口座見たら入っていたのさ。一万二円。おお、これはなんということでしょう。一日で二円増えている。魔法のような話じゃないだろうか。初めての不労所得だ。しかし実際には銀行でやりとりした時間は6時間ぐらいだから、時給千円だとすると、まだ大きくマイナスだ。しかし一万円がそう簡単に一万六千円になったりしない。そんな世の中になったら、世間はおかしくなってしまうだろう。

お金は人を変えてしまう。何もかも。いい人も悪い人もそうじゃなくなってしまう。俺でさえ投資信託なぞという破廉恥なシロモノを始める始末だ。俺に金がかかる訳じゃない。教育資金にいるんだ。

何とか他人の世話にならずに、やり過ごすことができないか考えている。今は他人の好意に甘えているが。俺は正真正銘の甲斐性なしなんだ。

一万二円が意味するものとはなにか。俺はジョン・レノンでも勝新太郎でも高倉健でもないってことだ。俺は変わってしまった。大事にしていたものを一つ放り出してしまった。それは・・・・・・わかるだろう。

自分らしさの檻の中でもがいている。そう、桜井さんあんたは、うまいことをいう。生きていくことは変わっていくことだ。俺も時には金の亡者にもなろう。