カール

始まりがあって終わりがあって、出会いがあって別れがある。好きでも嫌いでも、世の中は回って行くし、時間が経てばすべてが消え失せる。

大げさに書いたが明治のスナック菓子「カール」が東日本から消えるという。採算の問題だというけれど、これもまた値引き合戦による政治的な駆け引きによって、つぶされたのだろうと思う。想定された値段で売れれば赤字になることはないだろう。もしくはいつもの原材料の高騰とか・・・・・・。

食品産業はほぼほぼ原材料をゆにゅうにたよっている。だから値段との折り合いが難しいのだ。担当者の悔しい思いが僕にも感じられる。

僕は子供の頃からカールのうすあじが好きだった。石油ストーブの上にのせて、兄と焼きカールを作って食べた。

兄はチーズあじが好きだった。

俺たち兄弟はもうほとんど話すことはない。世界は難しくなった。いや俺が世の中と上手く接触できないのかもしれない。

幸い西日本に住んでいる。たぶんカールは手に入るだろう。俺も歳をとった。

竹ピスが俺に戦い続けろと言う。丸くなったなんて聞きたくないっていう。くすぶってないで、どんどんどんどんぶちこわしていけっていうのさ。