ミケーレ・スカルポーニ

アスタナのミケーレ・スカルポーニの訃報を聞いた。さっき見たリエージュ~バストーニュ~リエージュの冒頭でサッシャが言っていた。

ジロ・デ・イタリア総合優勝の経験もある実力派の選手だった。だけれども彼自身はあんまり自信の成績を出すのに、こだわっていなかったように思える。そういった一歩引いた走りが好感の持てるいぶし銀の選手だったような印象がある。

ロードレースはその性質上エースがはっきり決まっており、アシスト選手がエースのために脇役に徹する。それがまたサイクルロードレースのいいところなんだけど、実力の高い選手がアシストに回れば、自ずとチームは強くなる。

ミケーレ・スカルポーニはまさに最高の実力を持ったアシストだった。アスタナでニバリが活躍できたのも、スカルポーニがいたからだ。

俺たち庶民はそういう縁の下の力持ちてきな選手に自分を重ね合わせ、時には苦い思いを押し殺しエースが活躍する様を温かい目で見守っているのだ。

車にひかれたと聞いた。子供もちいさかったみたいだ。悲しい思いでいっぱいだ。バルベルデも勝ったあと、スカルポーニの名前を挙げていた。バルベルデスカルポーニサイクルロードレースを心底愛している。そしてそれが伝わってくる数少ない選手だったように思う。