DAZN

DAZNっていったいなにものだ。俺のジロデイタリアを返せ。なぜそんな意地悪をするのだ。俺はスカパー!にちゃんとお金を払っている。なぜジロを放送しない。ミラノ~サンレモも放送がない。ロンバルディアも。ツール・デ・フランドルもない。どういうことだ。DAZN。もう俺の楽しみをこれ以上奪わないでくれ。いろんな事を我慢してるじゃないか。誰とも遊ばず、ギャンブルもせず、自転車もやめて、ランニングしてるだけじゃないか。

なぜだ。俺は怒っている。放映権ってなんだ。スカパー!もジロを放送しろ。いいかげんにしろ。

しかし俺がサイクルロードレースにはまったきっかけはまさにスカパー!に入ってたことだ。そもそもの始まりはセリエAを見るためにWOWOWに入っていたのだ。それがいつの間にかスカパー!に移り、それじゃあとWOWOWからスカパー!に乗り換えた。しばらくはサッカーを見ていたが、サイクルロードレースなるものに出会ってしまった。もう十年以上前だ。ランスが現役で、シモーニクネゴがやりあってたときだ。俺はそれを見て、心をときめかせた。ディスカバリーチャンネルの列車、おきざれにされ攻撃できないTモバイルのウルリッヒ。遅れる選手に悲鳴を上げる白戸さんと栗村修。ドロミテの美しい景色。ドーピング全盛期からバイオロジカルパスポートを経て、クリーンになりつつあった時代。俺はドーパーもクリーンな選手も好きだった。

どちらにしても彼らは超人的で美しく、アシストの選手は汚れ仕事をし、エースはそれに応えようと踏ん張る。そんな彼らのチームワークがうらやましくあった。しかしサイクルロードレースの世界でもくだらない足の引っ張り合いの話も聞こえてくる。

だけれども一度自転車にまたがってしまえば、一番早くゴールを駆け抜けたものが勝者でそれ以外は敗者ということになる。運不運、実力、サポート、いろんな要素があっても勝つのは一握りの選手だ。とにかくミュールがなくなってさみしくなったフランドルでもみたいのだ。カンチェラーラがいなくなってもボーネンが引退しても。春のクラシックは最高だし、雪のチマコッピは俺を熱くする。それ以外に俺の心を揺さぶるものがあるだろうか。