「告別」と書くと今までの俺ならば、スペンサーの「告別」を思い出しただろう。しかし俺の中に今宮沢賢治ブームが来て、「春と修羅・告別」にいたく感銘を受けている。
ファンの人は何を今更と思うかもしれないが「松の針」「無声慟哭」も昨日知った。もちろん「永訣の朝」は知っていたが、続きがあったなんて知らなかった。
それにしても「告別」の何ともいえぬ最後の光景はいったいなんだ。
「多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌ふのだ
もしも楽器がなかったら
いいかおまへはおれの弟子なのだ
ちからのかぎり
そらいっぱいの
光でできたパイプオルガンを弾くがいい」