ノルウェーの大地

ある日女の家に行ったらノルウェー風の髪をした女だった。

シタールを弾き、ノラ・ジョーンズのレコードをかけていた、

指輪物語であいつが作った、うさぎのシチューのようなものを勧めてきた。

それを食べずにシャルトリューズばかり飲んでいて、チョコレートをつまんだ。

俺の左手を差し出したら、いらなかったらしく右手をとってさあ、ベッドの時間だと言った

ベッドの時間だと言った。

寝たら意識が溶けていって、ノルウェーの大地と溶け合った。

私、いいでしょ。私、いいでしょ。

女がイスラム風のショールをかけてくるくるまわった。

俺は棺桶の時間だった