背中

エッセイ
夜中に寝ぼけて
嫁の背中をもんだらしい
乳と間違えて
と嫁は主張している
確かにうちの嫁は巨乳ではあるが
ええ歳こいてそういう間違いを
するとは思えない
背中をもむ理由が思い浮かばない
うちの嫁の背中にいっぱい肉があるかといえば
ちょっとぐらいはあるけど
乳と間違えるほどはない
いい意味でとれば
お疲れさんみたいな愛情表現の一種だったのではないか
と思いたい
いやそうに違いない
そしてそのことを朝一できかされても
おれはどう反応すればいいのだ
とりあえず道を聞くふりして
もんだんじゃないかと言ったが......